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九十九屋さんたの妖怪古今録

九尾の狐

才知と美貌で鳥羽院のお気に入りとなった玉藻前の正体は

玉藻前という女が、その才知と美貌から、鳥羽院のお気に入りとなった。
ある夜、風が吹き、殿の灯りという灯りは一切途絶えた。その時、玉藻前の体は不思議な輝きを放ち、光は天地に満ちたという。しかし鳥羽院は病に倒れた。王道が乱れる中、陰陽師安倍泰成が玉藻前の正体を探り出す。玉藻の正体が狐であった。玉藻は天竺では班足太子に多くの首をとらせ、中国では周と殷で美姫に姿を変え王国を傾けた大妖狐であった。帝の命を受けた上総介、三浦之介は、逃げた妖狐を追い、那須野ヶ原で射殺した。しかしその念は途絶えず殺生石となり、毒気を出し人々の生命を奪った。後々、玄翁和尚によって割られ人が死ぬのは納まったのだが、それは小さな災厄を巻くことになった。殺生石の欠片を踏むと悪い事が起きるといい、また殺生石を砕いた時、オオサキやクダギツンネといった妖怪が飛び出していったともいう。

 ざっと玉藻前こと九尾の狐と殺生石の説明をしてみました。ちなみに二尾と九尾の伝承があります。二尾は猫又のように年経た生き物が妖力をもった証でしょう。九尾は中国の山海経という本にも人を食べる九尾の狐の記述があります。

これらの話が初めて記録されるのは15世紀というから室町時代です。その頃に都で様々な狐の物語や、中国のお話がまとめられたのでしょう。伝説がまとめられ脚色され、現在のような壮大な物語となったのです。そして物語が伝播すると、あわせる形で過去も改変されていったのではないでしょうか。

狐の話ばかりしてもうしわけありません。
次回からはまた他のテーマで進めたいと思います。
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